オーディオネットワークとラジオが同じ?という話 #ゲルマニウムラジオの製作(その2)
JJ2FRJシリーズ「暇な時は雑談を」
カーオーディオに必要不可欠な「オーディオネットワーク」はパッシブネットワークとも言いますが
この回路は各スピーカーに適した帯域のみを送るための重要な回路なのです、この回路の設計次第で音質に重要な影響を与えます。
なんと、オーディオネットワークとラジオの基本原理が同じであるという 無駄なお話しです・・
基本的なオーディオネットワークの回路
アンプから送られたフルレンジの信号がの片方がコンデンサー(C)を通ることで低域周波数が徐々にカットされて高域用スピーカーを鳴らします。もう片方の信号はコイル(L)を通ることで高域帯が徐々にカットされて中低域用のスピーカーを鳴らします
双方の効果で各スピーカーに最適な周波数で再生されるため一つの音となって高音質なオーディオとなるのです。
オーディオネットワークの原理をそのままに、ラジオを製作する編
乾電池も電源も必要としない通称:「ゲルマニウムラジオ」別名:鉱石ラジオとも言いますが・・
アンテナから入った電波はコンデンサーとコイルを通ることにより放送周波数を特定して受信します、コイルとコンデンサーにより周波数を選ぶところはオーディオネットワークと同じ原理なのですねぇー
暇なので考えたインスタントな回路なんですが、このラジオは180pF値のコンデンサーと330μHコイルによりジャスト729kHzで放送しているAMのNHKのみを受信することに特化しています。
暇なついでに現物を製作してみました。
世界一シンプルなラジオの回路図
用意する部品は
❶おおげさなアンテナ ❷地中につながるアース ❸クリスタルイヤホン ❹ゲルマニウムダイオード ❺180pFセラミックコンデンサー ❻330μHコイル ❼適当なケースなど
アンテナは会社屋上に長さ10Mのビニール線を張りました、、汗
アースは会社敷地に40cmの銅製の棒を地中約50cmに埋めて会社内に線で引っ張りこんでます
今回は725kHzのNHKのみ受信にチャレンジしますので予め可変コンデンサーでNHKを受信して、そのポイントのコンデンサー静電容量を専用テスターで測定。結果、160~200pFだということが判明。特に180pFが強く受信できたのでコンデンサーは180pFに決定しました。
コイルは最初から330μHで決めています。
完成
ミニケースの半分がまだ余っているほど単純なラジオ。アンテナとイヤホンをぶっ刺す3.5mmジャックも付けました
テスト
ガンガン聞こえます!少々うるさいくらいです
電源が無いのに何故、受信できるのか・・・という疑問ですが
大げさなアンテナから入ってきた電波のエネルギーをそのまま電源としますので電源がいらないんですね~ 無論アンテナだけではダメです。
アンテナから入った電波を通り抜けさせるために地面に金属を埋めて、地面に流すための「アース」は重要です。
このラジオがあれば災害時の停電でも情報は入りますのでおススメです とは言え、アンテナが〇ソ デカイので実用的ではないですが。
ver.2の選局ができるゲルマラジオも完成しています
ver.2では選局以外にも音質を変えられるイコライザーも搭載済み!スゴイ
さらにver.3も製作中
ナント! 電源無しでもスピーカーで聴けてしまうスーパーゲルマラジオ
スピーカー手前にトランスを入れることでインピーダンスを変更。通常8Ωのスピーカーに対応します。
暇でしかたない方、是非、不思議な電源要らずのゲルマラジオの製作をしてみてください。